株式会社ダンネツ

「住まいの断熱」に関する技術を柱に事業を展開する地場の企業、株式会社ダンネツ。工事業者とメーカーの顔を持つ同社は、新たに立ち上げた基礎工事の事業を盛り上げてくれるスタッフを求めています。

工事業者からメーカーへ

—本社管理部・技術部部長の佐野一也さんにお話を伺いました。

弊社は本社を旭川に、道内と関東に合わせて9つの営業支店と2つの工場を持つ、断熱工事・基礎工事・断熱建材製造販売業を営む会社です。
旭川で昭和55年に断熱工事業としてスタートしました。当時は断熱工事業というものは存在せず、住宅の断熱に関する事は大工さんの仕事に含まれていたのですが、欧米で生まれた断熱に特化した技術をいち早く取り入れ専業としたのです。
住宅の壁や天井などに断熱工事を行なうのは、今でこそ当たり前になっていますが、当時は工法も材料も手探りの中で、様々なチャレンジを繰り返してきました。その過程で自社で断熱建材を開発し製造・販売するようになり、旭川に自社工場を2つ開設し、メーカーとしての側面を持つようになりました。

安定した品質への仕組み作り

また、平成13年からは基礎断熱型枠工法「かんたんベース」の開発に着手しました。基礎断熱とはここ10年くらいの間に普及したもので、従来、住宅の床に対して断熱工事を行なっていた代わりに、基礎自体に対して行う断熱工事です。弊社で開発した「かんたんベース」は、従来のように木で枠を作りコンクリートを流し込むやり方ではなく、断熱効果を持つ発泡スチロールの型枠を組み立て、そこに直接コンクリートを流し込んで基礎を作るという、断熱効果と工事の効率化・コストダウンを追求した新しい工法です。この発想自体は欧米で生まれたものですが、日本に入ってきた当時は、使う材料も輸入品のため価格が高い上に使い勝手がよくないという欠点がありました。そこで弊社でより使いやすく開発したものが「かんたんベース」です。
今後、職人の確保は難しくなるといわれていますので、特殊な技術がなくても安定した品質の工事が出来る仕組み作りが求められているのです。

ニーズから再び工事業を立ち上げ

—この度の求人内容についてご説明下さい。

当初は材料の製造販売のみ行なっていた基礎断熱事業ですが、やがて、基礎工事業者の人手不足や、建築量に対して基礎工事業者の数が追い付いていない現状を見聞きし、平成27年より、弊社の商品を使った基礎“工事”請負事業を始めるに至りました。断熱を柱に、工事業者として始まり、メーカーにもなり、また新たな工事業者としての一面が増えたという事になります。
今回の募集は、その断熱基礎工事の作業員の募集です。“断熱”というキーワードで繋がっているものの、基礎工事の経験はゼロに等しいところからのスタートですから、今まさに試行錯誤の最中です。現在基礎工事に携わるスタッフの約半分は、全く初めての状態から、専門職の中に混ざって取り組んできました。自社内に基礎工事のスペシャリストはまだ少なく、これからも事業を発展させていく上で必要と思い、募集をしている次第です。
もちろんバリバリ現役の経験者に手伝っていただければ幸いですし、ベテランの方に来ていただき、若いスタッフを養成していただきたいという想いもあります。長い目で技術者を育てていきたいとも考えておりますので、未経験でもやる気のある方は応募していただきたいと思います。働きぶりや適性を見た上で免許取得の補助も可能です。

協力・協調を大切に

—具体的にはどのような仕事内容ですか？

「かんたんベース」の工事は、発泡スチロールを用いるため木製型枠より格段に軽く、組み立てやすさも非常に考慮された造りになっていますし、従来工法ではコンクリートが固まった後には型枠を外して持ち帰る必要がありましたが、新工法では型枠がそのまま断熱材を兼ねているため、そのまま土中に埋めますから、作業員さんからも「楽になった」と好評です。専門的な知識・技術の要求も従来の基礎工事と比べて少ないため、いわゆる型枠大工の技術が無くても工事が可能です。仕事量にバラつきはあるものの、近年では基礎工事も通年施工できますから、1年中仕事はあります。
異動に関しては、現在は札幌でも事業展開していますし、今後も帯広や北見などに展開していきたいとは考えておりますので、場合によってはその際に力になってもらう事はあるかもしれません。

—求める人材についてお聞かせください。

会社として一貫して、協力・協調を重視してきました。弊社の仕事に、1人で取り組む仕事はまずありませんし、一般住宅の基礎工事期間は長くて2週間ですから、その都度多数の業者とやり取りをする必要があります。社内はもちろん、社外の方とも協力・協調しながらやっていける方がいいですね。また、今まで会社自体がそうであったように、経験者であってもそうで無くても、色々なことに積極的に取り組み、吸収していける方が来てくれたら嬉しいですね。

何もない事が一番

—お仕事のやりがいはどんなところですか？

我々の仕事は目に見えない仕事といえます。家が出来上がってしまえば、全て壁や土の中に隠れてしまいますからね。しかしながら人々の生活に欠かせない技術に携わっていることは間違いなく、時には実際に暮らした方から「快適になった」という喜びの声が聞こえて来ます。我々が最もやりがいを感じる瞬間ではないでしょうか。

一見、隠れてしまう仕事ですが、万一不良工事などがあれば様々な形で住宅にその結果が現れますので、半端な仕事はできません。エンドユーザーに何も起きない事が、我々にとっては一番という事になりますね。皆さんの快適な暮らしを守る、その一端を担う仕事をしている事を誇りに思いながら仕事に取り組んでいます。

—これから迎える方にメッセージをお願いします！

国でも長期的に取り組んでいるゼロエネルギー住宅を始めとする省エネルギーに関する施策に、断熱という要素は欠かせません。太陽光発電や新しいエネルギー利用の開発と同じくらい、熱を逃がさない事は重要で、私たちの仕事はそれを支えるベースの部分のテクノロジーです。
日々進化する住宅建築の技術への対応も含めて、この仕事にはまだまだ先があり、これからますます重要になってくる分野です。基礎工事の経験者はもちろん、新しい事にチャレンジしたい方からのご連絡もお待ちしております。