株式会社ティンバーテック

農業用トラクターの自動操舵や里山の獣害対策などに活躍するGPSを活用したシステム開発を行う株式会社ティンバーテック。少数精鋭でチャレンジを続け、道内外の顧客のニーズに応える企業です。

日本中の林業や農業の現場で

—代表取締役の本田雅昭さんにお話を伺いました。

弊社は2019年の5月で20周年を迎える、GPSに関わるシステム開発や機器の輸入・販売を行っている会社です。人工衛星を使って現在地情報を測定するGPSの技術は、様々な分野に応用ができ、例えば猿や猪による獣害対策として、弊社では動物用GPS首輪を開発提供し、生態調査や警報システムとして全国でご利用いただいています。またその応用で、福島の被災地域の山中で猪の首輪にGPSと共に放射線量計を取り付け、人間が入れないエリアの放射線量の計測にも活用されています。

近年話題のトラクター自動操舵システムでも、精度良くトラクターを動かす為にGPSデータを利用します。今から4年ほど前、ある農家さんから相談を持ち掛けられたことを開発のきっかけに、試行錯誤しながら少しずつ道内全域に広がっていきました。やがてJAや自治体の協力のもと、北海道内に50局ほどのGPSの基準局を建設させていただき、より精度の高いデータを利用できるようになりました。今では道内のトラクターの内1,000台以上が弊社の基準局のデータを受けて走っています。

社名が道しるべになった

元々私は東京の大手測量機メーカーでGPS関係のソフトウェア開発に携わっていました。その会社が立ち行かなくなった時「北海道に住みたい」という単純な理由で旭川に来て起業しました。ティンバーは材木という意味ですが、仲間と社名を決めるにあたって“北海道らしく”“グローバルな名前”という程度の思い付きだったんですね。起業したての頃、森林関係の仕事のご相談をいただいたのですが、それは「社名の雰囲気で材木関係の会社と勘違いして電話した」ということでした（笑）。それをきっかけに、その後もお付き合いが続いたのですが、名前が会社を導いてくれたのかもしれません。道内道外を問わず、森林関係のお仕事は今でも続いています。

効率よく付加価値の高い仕事を

—皆さんどのように働いているのですか？

弊社には全くと言っていいほど残業はありません。ここ数年の開発者の残業時間は年間で20時間を切っています。社員は普段、5時半になったらサッといなくなりますよ（笑）。会社が20年続いて来られたのも、社員が常に効率よく付加価値の高い仕事をしてくれるおかげです。
一昨年はドイツで行われたGPSの学会に社員旅行も兼ねて全員で行き、ついでに電車で取引先の会社を訪ねたりしました。毎年海外旅行に行けるわけではありませんが、来年は20周年ということで、社員に行きたい場所を募っているところです。

好奇心を持って、自由に成長していける

—お仕事上、大切にしていることはありますか。

お客様のニーズに応える仕事ができると次の仕事に繋がります。今のところ営業職がいなくても会社が回っているのも、お客様の希望を叶え喜んでいただけたからだと考えています。また、ニーズは移り変わるものです。あまり長期的な計画を組まず、現在の方向性を常に確認しながら、スピーディーに開発することを意識しています。

弊社ではソフトウェア開発だけでなく、首輪本体やGPSを取り付けるケース・基盤などの設計や製品化、つまりハードウェア開発も行っています。海外メーカーの既製品を利用したシステムを開発していても、後から参入してきた大手商社に資金力で負けてしまったり、そもそもソフトウェアはコピーされやすく常に激しい競争に晒されてしまいます。全てを一から開発するわけではありませんが、ハードウェアも絡めた実用的な開発を行えることが弊社の強みです。

—どんな方を募集しているのですか。

新たに開発者を募集しています。ソフトウェア開発の経験者であれば、何を経験したかまでは基本的に問いません。ハードウェアに近いところでのシステム開発に抵抗が無い方なら問題ないと思います。ある程度の下地があれば、後は入社してから覚えていく形になると思いますし、今いる社員も皆そうして成長していってくれました。
システム開発に興味があることはもちろん、面白いことをやりたい気持ちがある方に合っていると思います。また、お客様のニーズをくみ取り応えていく上では、時には専門知識だけでなく雑学を組み合わせた引き出しの数が重要になりますから、趣味があり、それを仕事にも還元していただけると嬉しいですね。

上手くいく保証はどこにもない

「できるかできないか、解からないから開発なんだ」という昔の上司の言葉を覚えています。新しいチャレンジが軌道に乗るかは、誰にもわかりません。ただ間違いなく必要なのはビジネスとテクニカルの融合です。「これをやりたい」と持ち掛けた時、技術者には瞬時に幾つものハードルが見えますが、そこで「○○だからできません。」ではなく、「このままじゃ無理だけど、ここを解決したらできるかも。」と前向きな姿勢を見せてくれるのが弊社の社員であり、今求めている人材像も正にそういう方です。

—これから募集を考えている方に一言お願いします！

小さな会社ですが、地方自治体やJA、道内外の国立大学演習林、JAXA、JR東海のシステム関係を扱う企業などを顧客とし、やりがいのある事業展開が出来ていると思います。先端技術ということもあり、社員が他社から誘いを受けることもあるくらい、GPS関連の技術や経験は、多くの企業で求められています。
私たちと一緒に、将来性のある分野で面白い仕事をしませんか？ご連絡をお待ちしています。